山田真二郎 博士

山田真二郎 博士

PLANTX株式会社 取締役会会長

山田真二郎博士は、プラント生産を、経験や直感に依存するプロセスから、精密に制御され再現性のある工業生産システムへと変革することを目指す機械エンジニアです。PLANTX株式会社の取締役会長として、同社の技術開発を統括しています。

従来の大規模屋内農場では、LED照明による発熱や、多層式の栽培ラックによって生じる気流の不均一さにより、広大な栽培室全体で温度、湿度、CO₂濃度などの環境条件を均一に維持することが困難となっています。ある実測事例では、高さ6メートルの栽培室の上部と下部で、約5°Cの温度差が確認されました。

この課題に対処するため、PLANTXは、28の環境パラメータを精密に制御・測定できる、小型の完全密閉型栽培モジュールを開発しました。機能性化合物の濃度などの植物特性を人工知能(AI)を用いて最適化するには、入力変数として正確かつ再現性のある環境データが必要です。そのため、PLANTXの各モジュールは、植物を生産するだけでなく、AIの学習に適した信頼性の高い栽培データも生成します。 1つの生産ラインは120個のモジュールで構成されており、制御精度や再現性を損なうことなく、追加のラインを設置して生産能力を拡大することが可能です。

山田博士は、機械設計および生産システム開発の分野で56年以上の経験を有しています。40歳の時に、製造技術企業であるINCSを設立し、同社は従業員数約1,400名規模にまで成長させました。2014年、64歳の時にPLANTXを共同設立し、エンジニアリング、クラウド技術、人工知能を統合した新しいプラント生産システムの開発に着手しました。